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本種はトゲウオ科に属し、トミヨやハリヨなど他のトゲウオの仲間と同様に背ビレの前方に独立したトゲをもつ。本種の生活型は2型に分かれ、海に下る降海型と淡水域に留まる陸封型が存在し、さらに遺伝子型では太平洋型と日本海型に分かれる。陸封型イトヨは遺伝子型では太平洋型にあたり、降海型は太平洋型と日本海型をともに含む。なお、遺伝学的研究によりハリヨと陸封型イトヨは、遺伝的分化を遂げているものの、ともにイトヨ太平洋型に属することが示されている 降海型は利根川と島根県以北の本州と北海道に分布する。陸封型は栃木県と福井県以北および北海道の一部に生息する。降海型は海の沿岸や潮だまりに生息し、2月ごろから河川へ遡上する。陸封型は湧水地帯とその流域に生息する。 産卵期は4-5月(北陸地方の事例)であるが、陸封型や北海道に生息するものでは産卵期が遅くなることもある。オスは流れの緩い砂泥底になわばりをつくり、そこに巣をつくる。巣は川底につくったすりばち状の窪みに水草の破片などをしいて粘液で固めた後、その下にトンネルを掘ってつくる。オスは成熟したメスを見かけると、”ジグザグダンス”と呼ばれる求愛行動を行い、巣の中に誘う。巣に産みつけられた卵はオスによって保護されてふ化する。オスはその後も仔魚を守る。寿命はほとんどものが1年、まれに2年生きるものもいる。環境省のレッドリストでは、福島県以南の陸封のイトヨ太平洋型と本州のイトヨ日本海型が「絶滅のおそれのある地域個体群 (LP) 」に記載されている。 |