シナイモツゴ
シナイモツゴ


 本種はコイ科に属し、モツゴウシモツゴに近縁な日本固有種。かつては本州の東京都以北の太平洋側、新潟県以北の日本海側に分布していたが、現在は関東地方では絶滅。宮城県の品井沼(しないぬま)で大正5年に初めて採集され、名前は発見地(模式産地)にちなむ。形態はモツゴに似るが、本種のほうが頭部が大きく尾柄が短いため、ずんぐりしてみえる。また側線が不完全で、モツゴに比べて金属光沢が少ない。受け口で、モツゴよりも下アゴが上に上がる。繁殖期のオスには吻部に追星が現れ、全身が黒くなり、黒色縦条は消失する。
 平野部の浅い池沼に生息し、水面を浮葉性植物が覆うような自然度の高い止水域を好むとされる。食性や産卵習性などはモツゴと大きな違いはない。産卵期は4-6月頃で、転石などの下部にオスが縄張りをつくり、雌を引き入れて産卵させる。産卵後、オスはふ化するまで縄張りを離れず、卵を守る。
 本種の生息域にモツゴが侵入すると、本種は駆逐されてはモツゴに置き換わるといわれている。さらにオオクチバスなどの外来魚の影響も懸念されており、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧ⅠA類」に指定されている。

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