「家電リサイクル制度の施行状況の検討・評価に関する報告書(案)」に対する意見
−大阪府リサイクル社会推進会議−
【1】第2章 リサイクルに要する費用の回収方式について
○意見内容
リサイクルを実施する者は、家電リサイクル法第23条の認定を受けた製造業者等と指定法人に限定されていますが、競争の原理を導入し、消費者の負担軽減を図るため、認定の対象者を拡大する仕組みを創設してください。あわせて、この創設された仕組みを前提としたリサイクル料金の前払い制を導入してください。
○理由
消費者の負担軽減を図るためには、リサイクルを実施する者が製造業者等かその委託を受けた事業者に限定されることなく、能力を有する事業者であれば参画できる仕組みとすることにより、競争原理を働かせることが必要と考えます。
また、リサイクル料金を排出時に負担する後払い制が、法施行後増加している不法投棄の一因となっています。前払い制に改正する必要があると考えますが、その場合でも、リサイクル実施者間で競争原理が働かなければなりません。
前払い制の導入にあたっては、自動車リサイクルのように資金管理団体を設け、製造業者等以外の事業者によるリサイクルの実施を規定し、リサイクル料金を製品価格とは別に徴収する仕組みが必要と考えます。
【2】第4章1(1)【再商品化等費用の透明化】
○意見内容
4品目のリサイクル費用の実績に加え、追加品目のリサイクル料金の設定根拠やリサイクルされた資源の行方を明らかにするなど、リサイクルの実態について積極的に情報を公表するよう、メーカーを指導してください。
○理由
消費者等関係者はリサイクル料金が一律で高いことへの不満が強く、メーカーがその説明責任を果たすために、リサイクル費用の実績を公表することは必要なことであることから、賛同します。
また、追加品目のリサイクル料金の設定根拠や消費者等関係者から委託を受けて実施したリサイクルの実態についても積極的に情報公開を行うことが必要と考えます。
【3】第4章1(1)【環境配慮設計等による再商品化等費用低減の促進】
○意見内容
メーカーが環境配慮設計を進め、それにより、再商品化等料金の低減化を実現していく方向には賛同します。
併せて、取り組んだ環境配慮設計の情報を公開するよう、メーカーを指導してください。
○理由
製品設計における環境配慮につながるよう、生産者に廃棄段階まで責任を求めることは、家電リサイクル法の趣旨であり、また、資源有効利用促進法には「指定再利用促進製品」のリサイクルしやすい製品づくりなどの規定があることから、メーカーが環境配慮設計の情報を公表することは必要と考えます。
【4】第4章1(2)【義務外品の回収体制構築】
○意見内容
市町村が義務外品の回収体制を構築するためには、収集運搬の担い手の拡大が必要不可欠であり、収集運搬業に係る手続きが緩和されるよう制度改正を図ってください。
○理由
家電リサイクル法では、小売業者による収集運搬が基本となっていますが、買い替えでない場合、いわゆる義務外品については、小売業者の収集運搬料金も割高で、小売業者の関与が得られにくい状況にあります。ついては、義務外品の円滑な収集運搬を促進すめるため、廃棄物処理法においても、現在、各市町村の許可が必要である一般廃棄物の収集運搬許可等の広域対応や、一般廃棄物、産業廃棄物の相互乗り入れなど、廃家電品に限り緩和する措置等が必要と考えます。
【5】第4章1(3)【収集運搬料金に関する普及啓発の強化】
○意見内容
収集運搬料金に関する一層の普及啓発を行うとともに、収集運搬料金の公表や管理票(家電リサイクル券)の交付などの関係者の責務について、さらに周知徹底を図ってください。
○理由
小売業者が収集運搬料金の店頭掲示を行っていないことや、廃家電品が製造業者等に引き渡されることを確保する管理票制度を消費者が知らないことなどが多く見受けられます。家電リサイクル法の根幹である管理票制度や収集運搬料金の公表など、さらに家電リサイクル法の周知徹底を行い、国民各層の理解を深めることが必要と考えます。
【6】第4章2(2)【指定引取場所の共有化】
○意見内容
A、B両グループの指定引取場所の共有化により、小売業者等の負担軽減を図れることから、賛同します。
○理由
小売業者は、消費者からの料金の徴収や廃家電品の指定引取場所への運搬等、消費者とリサイクルを実施する者とをつなぐ重要な役割を担うと同時に、大きな負担を強いられています。特に、グループ毎に保管・運搬しなければならないことが最大の負担となっており、指定引取場所の円滑な整備のために、グループ間での共有化が必要と考えます。
【7】第4章3(1)【不法投棄対策に関する資金面を含めた関係者間協力体制の構築】
○意見内容
自治体が行う不法投棄対策にメーカーが協力体制を構築することに賛同します。
メーカーの行う支援は、生産者責任に基づくものであることを明確にするとともに、自治体が活用しやすい仕組みとし、都道府県、事務組合を含め全ての自治体の取り組みを助成対象としてください。
また、リサイクルにかかる費用について支援する場合は、当該自治体が処理基準を満たした適正なリサイクルを行う場合は全て対象としてください。
○理由
不法投棄された廃家電品については、拡大生産者責任の観点からメーカーが協力することは当然であり、またメーカーの行う支援は自治体が活用しやすいものである必要があると考えます。
【8】第4章4(1)【リサイクル・リユースの仕分けガイドラインの消費者への情報提供】
○意見内容
循環型社会形成推進基本法の理念に従い、廃家電品の発生を抑制し、再利用を促進するため、修理体制を充実させるよう、メーカーを指導してください。
○理由
修理体制の充実については、消費者からの要望が多く、発生抑制の観点からも、家電品をなるべく長期間使用することにより、排出自体を抑制する取り組みが必要と考えます。また、使用済み製品も修理すれば利用可能であることから、再利用(リユース)の観点からも必要と考えます。
【9】第4章4(2)廃棄物処理法やバーゼル法の厳正な運用
○意見内容
国において、全ての家電リサイクル法対象品目について、中古品としての輸出の判断基準を示してください。
また、有価物からの資源回収についても、家電リサイクル法等に基づいてメーカー等が実施している解体作業と同様の工程で、一定水準以上の資源回収(リサイクル)が実施されるよう法整備を図ってください。
なお、輸出の判断基準については、今回新たに策定されるリサイクル・リユースの仕分けガイドラインとの整合性を図ってください。
○理由
近年の資源価格の高騰から、中古利用に適さないものが、中古利用の名目で輸出されていること、また、有価物と称して回収されたものから資源回収する場合は、安易な方法による資源回収が行われており(フロンも放出されている可能性大)、これらを放置すると、国内における家電リサイクル制度が形骸化し、また環境にも悪影響を及ぼすこととなると考えます。
【10】第4章5(1)品目拡大について
○意見内容
3品目を追加することに賛同します。
今後は、対象品目の指定に係る現行要件の見直しを含めた検討を行い、さらに家電リサイクル法の対象となる品目を拡大し、リサイクルの推進を図ってください。また、対象品目の拡大にあたっては、小売業者の負担軽減策についても併せて検討してください。
○理由
今回追加の対象となっていない家電品の中にも、市町村におけるリサイクルが困難であって、有用な資源を多く含むものなどがあり、資源の有効利用の観点から、対象品目の追加は必要と考えます。
また、対象品目が追加されると、小売業者が収集運搬する廃家電品が増加するため、収集運搬業に係る手続きの緩和を図り、収集運搬の担い手を拡大することにより、小売業者が収集運搬を容易に委託できる環境を整備するなど、小売業者の負担を軽減するための方策をあわせて実施することが必要と考えます。
【11】第4章5(2)再商品化率の在り方について
○意見内容
家電リサイクル法第22条で定める再商品化等の基準については、実態に即し、引き上げてください。
○理由
現在のリサイクルの実績は、A・B両グループとも、全品目において法の基準を10ポイント以上、上回っています。リサイクルの維持・向上を図っていくためにも、リサイクル率の基準は、実態に即し、引き上げることが必要と考えます。
※ 家電リサイクル制度の施行状況の検討・評価に関する報告書(案)(PDF形式189KB)